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2020/10/22
多良川のIMUGE.(イムゲー)
宮古島原生酵母(MY17株)仕込み
甘みと程よい苦み、コクもあります。余韻がしっかりと残る芳醇な味わいのイムゲー42度。
720ml・42度
IMUGE.イムゲー(芋酒)とは。
琉球庶民がこよなく愛した、幻の自家製芋酒。
はるか琉球王朝の時代から庶民に愛され、
明治後期に姿を消してしまったイムゲー(芋酒)。
その幻の酒が、1世紀ぶりに復活。
「イムゲー」は、首里王府の管理下で造られていた泡盛とは異なり、庶民により芋や黒糖で自家用として造られていたお酒です。
酒税法などにより大正・昭和・平成と忘れ去られていたイムゲー(芋酒)、約1世紀ぶりに離島の泡盛酒造蔵元3社の手により復活しました。
現代版にアレンジされた芋酒。名付けて、IMUGE.(イムゲー)です。
多良川のイムゲー/宮古島原生酵母(MY17株)仕込み
宮古島原生株酵母(MY17)とは。
甘い香りへと変化していく成分が多く含まれる酵母。
お酒の芳醇な味わいと甘みへの変化に一役かってくれる、宮古島で発見せれた酵母です。
宮古島原生株酵母(通称MY17株酵母)は、バイオエタノールを製造するプラント開発の取組みの中、弊社近くの製糖工場で発見されました。
酒類総研の地道な現地探索と膨大な試料の中から発酵試験を繰り返し、この原生酵母が発見されたのです。
このMY17株酵母の特徴は、バニラ香と表現される熟成させるほど甘い香りへと変化していく成分(4VG)が通常より多く含まれていることです。
このバニラ香が、お酒の芳醇な味わいと甘みへの変化に一役かってくれているのです。
宮古島原生酵母「MY17株」酵母で醸す島酒への思い
2011年にMY17株酵母と巡り合い、この酵母での泡盛造りに挑む決意をしてから
宮古島原生酵母「MY17」で醸した島酒をじっくりとじっくりと大切に育てております。
2016年には、大切に育てるその決意を社員一同で宣言しました。
~宮古島原生酵母「MY17株」酵母~
糖分をアルコールと炭酸ガスに分解し成長する微生物が「酵母」です。
この働きをアルコール発酵と呼び、泡盛に限らずお酒造りには、酵母が重要な働きをしています。
宮古島でサトウキビの廃糖蜜からバイオエタノールを得る実証事業が行われていましたが、エタノールもこのアルコール発酵を活用して得られるため、宮古島の高温な状況下でも効率よく働く酵母が不可欠でした。
そこで、独立行政法人酒類総合研究所を中心とした研究開発チームが結成され、宮古島の各地から155ものサンプルを採取し、1,122株の酵母を分離、適応検査を繰り返し最後に選ばれたのが「MY17株」と命名された宮古島原産の酵母です。(MIYAKOJIMAの17番目の株の意)
この酵母は宮古島の高温条件下でも廃糖蜜から一定のアルコールを生産する能力を有しています。
この酵母で泡盛を造ってみたら・・・そう考えるのに異論はありませんでした。
MY17株が採取されたのが、偶然というか必然というか、多良川の隣の製糖工場で、研究チームからの提示に二つ返事でMY17株酵母での泡盛造りに挑む決意をし、杜氏たちにも酒造り職人の魂に火がつきました。
2011年9月。
白露の時期に、1トンの米麹を「MY17株」酵母の入った仕込み水へ投入し醸していきました。
17日間じっくり醸し出された「もろみ」は、ふくよかな芳香を有していました。その「もろみ」を丁寧に蒸留し、世界初の宮古島産原生酵母仕込みの泡盛が誕生しました。
この酒は泡盛の甘味を感じる成分「4VG」を通常の6倍以上含有していることが、分析の結果確認され、味覚検査でも半数以上の「やわらかい」、「まろやか」、「香りがよい」との評価を得ました。
この「4VG」は熟成させるほど「バニラ香」と表現される甘い成分へ変化していく特徴をもつことから、多良川では、あらゆる可能性を感じ期待をしながら島酒造りをしております。
多良川の酒造り精神
株式会社多良川では、1948年(昭和23年)の創業以来、地域の皆さまに支えられながら泡盛造り一筋に邁進して参りました。
MY17株酵母で酒を醸す機会に恵まれたことは、地元に根差した酒造りにこれからも精進しなさいという天声だと受け止め、愚直なまでに真摯に酒造りと向き合っていきます。
元来、酒は人の喜怒哀楽の場にしっかりと寄り添い、明日への活力と夢を育む「百薬の長」としての立場を持ち、五穀豊穣、航海安全、大漁、太平の世を願う、子孫繁栄を願う等、神々への奉献酒としての役割をしっかりと果たしておりました。
私達、多良川は、日々の酒造りを単なる至酔飲料製造ではなく、神々への畏敬と感謝の念を感じつつ『天、自然の恵みを活かし、人と時代に生きる』を理念とし、「泡盛は造るものではなく育てるものだ。」という先代杜氏の訓えに従い、酒造りの真髄を極めてまいります。
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